開発時間を8割→6割に減らして「伝える」を始めた話

1日の作業ログを見返しました。

開発100%、伝える0%。

「ブログの始め方」も「SNS運用術」もネットにはたくさんあります。

でも自分に必要だったのは、やり方じゃなくて時間でした。

作る時間を減らして「伝える」を始めた仕組みの話を書きます。

作業ログが全部「開発」だった

このシリーズの#3 いきなり有料で売ろうとして失敗した話 ― 無料→有料の導線設計で、「無料コンテンツを先に出せ」と書きました。

書いておきながら、自分はその無料コンテンツを作る時間をどこにも持っていませんでした。

ある日、1週間の作業ログをスプレッドシートに書き出してみたんです。

受託の実装、自分のアプリの機能追加、バグ修正、UIの調整。

全部「作る」系の作業でした。

ブログを書いた時間、ゼロ。

Xに何か投稿した時間、ゼロ。

noteを開いた時間、ゼロ。

100%が開発で、伝えるは0%。

作れるのに売れない人が最初に見直すべき「売れる構造」の話で「作り込みに100%の時間を使い、届ける工程にゼロを割いていた」と書いたのは、この作業ログを見たときの気づきです。

「伝える」がゼロだと存在しないのと同じ

伝えない限り、作ったものは自分のパソコンの中にしか存在しません。

当たり前のことなんですが、これがなかなか実感できなかった。

「いい機能を追加すれば」「もうちょっとUIを整えれば」。

そうやって作る側の改善に時間を全振りしていると、改善自体は進むけれど、知っている人は自分だけ、という状況が変わりません。

正直に言うと、作る時間を減らすのが怖かった。

開発に8時間使っていたところを6時間にすると、何かが遅れる気がして。

機能のリリースが1日遅れる、バグの対応が後回しになる。

その「遅れ」が致命的に見えていました。

でも冷静に考えると、開発が1日遅れることと、誰にも知られないまま3ヶ月過ぎることでは、後者のほうがよほどまずい。

伝える時間をどう作ったか

やったことは3つだけです。

1. 作業ログを可視化した

まず「自分が何に時間を使っているか」を記録しました。

Notionに30分単位で入力するだけ。

1週間つけてみて、伝える時間がゼロだったことが数字で見えました。

数字が見えると、感覚の「忙しい」が嘘だとわかります。

8時間のうち1時間くらいは、やらなくてもいい微調整に使っていた。

アイコンの影を1px動かすとか、そういうやつです。

2. 開発を8割→6割にした

8時間の開発時間を6時間に減らしました。

減らした2時間を「伝える」に充てます。

最初の1週間はきつかったです。

開発が6時間で終わらないと、つい延長して伝える時間を潰してしまう。

だから開発の終了時刻を固定しました。

17時で開発は終わり。

17時以降は伝える時間。

このルールだけ決めて、守りました。

完璧じゃないです。

週に2日くらいは開発がはみ出して伝える時間が消えます。

でも5日中3日は確保できていれば、月に換算すると伝える時間がゼロから約24時間になる。

ゼロとの差は大きいです。

3. 伝える手段を3つに絞った

「発信」と聞くとやることが多そうに見えます。

ブログ、note、X、YouTube、Instagram、ポッドキャスト。

全部やろうとしたら時間がいくらあっても足りません。

自分は3つに絞りました。

  • ブログ(このブログです): 個人開発の体験をまとめる。SEOで検索から来てくれる人向け
  • note無料記事: 考え方の整理。SNS経由で読んでくれる人向け
  • X(Twitter): 短い気づきを投稿。1投稿5分。頻度を上げられる

YouTubeやポッドキャストはアカウントはありますが今はお休み中。

今の自分には2時間では回せないから。

やれることだけやります。

なぜ「始め方」ではなく「時間の作り方」なのか

「フリーランス 発信 始め方」で検索すると、ブログの開設方法やSNSのプロフィール設定が出てきます。

やり方は調べればわかります。

WordPressのインストール手順、noteのアカウント作成、Xの運用テクニック。

ぜんぶネットにあります。

でも、作る人が最初にぶつかる壁はそこじゃなかったです。

壁は「時間がない」ではなく「時間を割り振っていない」でした。

技術屋が「売る」に感じる心理的な壁の正体で書いた通り、エンジニアには「作ることに時間を使うのが正しい」という暗黙の前提があります。

伝える時間を作ることが、サボりに見える。

サボりじゃないです。

収益化の盲点と導線設計フレームワークで書いた「知る→教育→出口→今買う理由」の4ステップ。

このうち「知る」と「教育」は、伝えないと始まりません。

伝える時間は、導線設計の実装時間です。

2時間で何をしているか

自分の場合の最近のルーティンを書いておきます。

月曜・水曜・金曜: ブログ記事を書く。1記事を3日に分けて、1日40分ずつ。残り20分でXに投稿1本。

火曜・木曜: noteの下書き、またはXの投稿を2〜3本。

これだけです。

月に換算すると、ブログが3〜4本、noteが月1〜2本、Xが月20投稿くらい。

劇的な量じゃありません。

でもゼロと比べたら別世界です。

ぶっちゃけ、クオリティは低いというかよくわからないでなんとなくやるところから始めました。

最初のブログ記事は1,500字くらいで、構成もガタガタ。

でも出した。

出さないよりはましだと割り切りました。

伝える量が増えると、200円PDFと500円noteと月額アプリ ― 価格設定で学んだことで書いた「値付け」の感覚も変わってきます。

無料で出せるものと有料にすべきものの線引きが、伝える経験を通じて見えてくるようになりました。

まとめ: まず作業ログを見てみる

発信の「始め方」よりも先に、「伝える時間があるかどうか」を確認してほしいです。

自分は作業ログを1週間つけてみて、伝える時間がゼロだと気づきました。

気づいてから、開発8割→6割に減らして、17時以降を伝える時間にした。

手段はブログ・note・Xの3つだけです。

作る時間を減らすのは怖いです。

でも伝えなければ、作ったものは存在しないのと同じです。

まだ途中です。

発信を始めて数ヶ月、数字が劇的に伸びたわけじゃない。

でも「存在しない」からは脱出できました。

参考になれば幸いです。

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シリーズ全体の地図 ― 「売る構造」完全ガイド