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「これは、たぶん売れないだろうな」
作ったアプリでも、noteでも、テンプレートでも。
出す前に、この一文が頭の中で鳴ることがあります。
この一文、かなり強いんです。
頭の中で「これは売れないだろう」と決めてしまえば、そもそも出さない。
「自分には無理だ」と思えば、試す回数そのものが減る。
出さなければ、反応があるかどうかは分からないままです。
なのに頭の中では、それが「やっぱり売れない」に変わっていく。
ひとつだけ、聞かせてください。
その「これは売れないだろう」は、試した結果ですか?それとも、まだ試していない仮説ですか?
この問いを頭に置いて、パム・グラウトの『こうして、思考は現実になる』を読み直しました。
持ち帰ったものは、1つだけです。
頭の中の「売れないだろう」を、結論のままにせず、現実に聞ける仮説に変えること。
『原因と結果の法則』、『1440分の使い方』に続く、読み直しの3冊目です。
- 『こうして、思考は現実になる』から借りられる、たった1つの道具
- 同じ本に「試せ」と「信じろ」が両方あること(私が引っかかったところ)
- 頭の中の「売れないだろう」を、仮説・問い・期限・判定の4行にして出す書き方
記事を書いている人

R(アール)
ソロプレナー。精密栄養カウンセラー。
Web制作の現場で長く手を動かしてきました(いまも現役)。
個人開発でいくつものアプリを並行して作りながら、AIと「作る・届ける」を実験しています。
うまくいったことも、月収2,000円みたいな冴えない数字も、隠さず公開中。
教える人ではなく、少し先で転んで戻ってきた人として、あなたと同じ目線で現在地を観測していけたらと思います。
『こうして、思考は現実になる』を読み直して、一番面白かったところ

題だけ見ると、「強く思えば叶う」系の本に見えるかもしれません。
昔の私も、たぶんそう読んでいました。
『こうして、思考は現実になる』は、パム・グラウトの本です(桜田直美 訳・サンマーク出版)。
読み直して、最初に「おっ」と思ったのは、この本に9つの実験がついていることでした。
しかも実験ごとに、問いと仮説と期限が置いてある。
読んで信じるより、自分で確かめる形になっているんです。
たとえば実験2の問いは、これです。
Do I really see only what I expect to see?
私は本当に、自分が期待しているものしか見ていないのか?(私訳)
これ、作ったものを出す前の頭の中にも、そのまま当てはまる気がしました。
「売れないだろう」と決めていると、目に入るのも、売れない理由のほうばかりになる。
実験1には、こんな一文もあります(読者が引いている実験1の一節です)。
よい仮説がみなそうであるように、この仮説も外れうる。
外れたら、遠慮なく捨てていい、と続きます。
最初から、外れる前提で置いてあるんです。
9つを全部試したわけではないので、この本が効くかどうかは、私には言えません。
でも、頭の中のことを実験の形に置き直すやり方は、素直に面白いと思いました。
……と、ここまでは気持ちよく読めたんです。
でも、この本には「信じろ」とも書いてある

読み直していて、一度手が止まりました。
「自分で試せ」と書いてある。
でも少し進むと、こうも書いてあります(これも、読者が引いている実験1の一節です)。
この実験をきちんとやるには、疑いを脇に置かなければならない。(中略)心の底から期待すること。
いや、それは実験なのか?
ここは、今の自分にはそのまま飲み込めませんでした。
期待すること自体が、実験の条件に入っている。
同じ本の中に、「試せ」と「信じろ」が両方あるんです。
でも、本がそう書いてるなら、信じてやらないと意味ないんじゃない?

本の条件で言えば、そうです。だから、信じる側で読む人を間違いだとは思いません。本にちゃんと書いてある読み方なので。
ただ私は、「強く思えば現実そのものが都合よく変わる」というところまでは採りません。
市場の大きさやタイミング、アルゴリズム、競合、相手の事情までは、自分の思考では変えられないので。
このあたりは、『原因と結果の法則』を読み直したときにも書いた話です。
じゃあ、この本はもう閉じていいのか。
そうでもなかったんです。
それでも借りたいもの:頭の中の一文を、現実に聞ける形にする

「売れないだろう」は、頭の中にあるうちは、結論の顔をしています。
しかも、かなり大きい。
「売れる/売れない」をそのまま確かめようとすると、大きすぎて、何を見ればいいのかが決まりません。
だから、場所や見せ方、反応のように、小さく切って聞いてみる。
現実に聞ける大きさまで、小さくするんです。
- 頭の中の一文:「このテンプレート、誰も欲しがらないだろう」
- 小さく切ると:「この見せ方では、このテンプレートに反応は返ってこないかもしれない」
- 問いにすると:「このポストに、反応は返ってくるか?」
結論には、聞きようがありません。
でも問いなら、現実が返事をくれます。
でも、そんなに小さくしたら、結局「売れるかどうか」は分からなくない?

分からないです。1回で「売れる/売れない」までは決まりません。ただ、小さく出すと、返ってきたものから次の仮説が見えてきます。頭の中に大きいまま置いておくと、それも見えないままなんですよね。
この本から借りたいのは、この形だけです。
問いと仮説を置いて、期限を決めて、確かめる。
信じるかどうかは、横に置いたままでかまいません。
……と書くと、きれいすぎるので、私の話を少しだけ。
自分でも、出してみたから次の仮説が見えた
2026年9月、私はXにオリジナル投稿(引用ポスト・リプを除く)を162本出しました。
ほとんど動きませんでした。
表示が100回以上になったのは、3本です。
でもリプでは、一部まったく違う反応が返ってきました。
その中の1本は、3,516表示でした。
だから「リプが正解」と分かったわけではありません。
分かったのは、「自分から投稿するしかない」という前提だけでは、まだ現実を見切れないということでした。
次に試すものが変わりました。
10月は、リプを強化して試しています。
162本を出していなければ、「ほとんど動かない」も見えていません。
次の仮説は、出したあとにしか出てきませんでした。
あなたの「売れないだろう」も、出してみるまでは、まだ仮説のままです。
あなたの「売れないだろう」を、4行にして1回だけ出してみる

じゃあ、どうするか。
やることは、4行書いて、1回出すだけです。
- 仮説:この見せ方では、このテンプレートに反応は返ってこないかもしれない
- 問い:このポストに反応は返ってくるか?
- 期限:3日
- 判定:反応0件なら今回は支持、1件以上なら外れ
1行目は、さっき小さく切った一文をそのまま書けば大丈夫です。
問いと期限は、本の実験の形を借りています。
期限は、自分の商品に合う長さでかまいません。
4行目の「判定」は本にはありません。
私が足しました。
あとから都合よく結果を読み替えないためです。
私自身、あとから決めると、返ってきたものを「やっぱり売れない」の側に寄せて読みそうなので。
1件でも反応が返ってきたら、この仮説は外れです。
外れた仮説は、外れとして残す。
あとで「やっぱり売れない」に戻さない。
外れを、なかったことにしない。
0件なら、今回は支持。ただ、それは「この場所、この見せ方では」の結果です。
場所や見せ方を変えるのは、次の別の仮説として試す。
先に言っておくと、この4行で出した記録は、私にもまだありません。
判定なんて、出す前に決められないよ。何が当たりかもわからないし……

わかります。最初は雑で大丈夫です。「1件でも反応があれば、この仮説は外れ」くらいで。今の私は、正しい基準を探し続けるより、まず自分が何を良しとするかを出す前に書いておきたい、くらいの感覚です。
じゃあ、次の見せ方をAIに何案か出してもらったら、どれを選ぶか。続きは、『発想力の鍛え方』を読み直した書評に書きました。
届けられる人に近づくために観測したいのは、商品の出来より先に、頭の中で鳴った一文と、出したあとに返ってきたもののズレです。
そのズレが、いまの現在地です。
この本を読むなら、いま頭の中にある「売れないだろう」を1つ思い浮かべてから開いてみてください。
実験の章が、たぶん違って見えます。
自分の商品を作って、出して、届けて、売る。その一周で私が詰まったところは、自分の商品を持つまでの地図にまとめています。
仮説を書いて、出して、返ってきたものから次を決める。
その続きの実験は、メルマガで書いていきます。
登録直後に、書き込み式のPDFを2つお渡しします(AI時代の構造整理シート/問いの技術 100の問い)。
「問い」の行で手が止まったときに、問いの手持ちを増やすのに使ってください。
「売れないだろう」と思ったとき、それがまだ試していないなら、結論ではなく仮説として扱える。
思考が直接、現実を作るかはわかりません。
でも、実験の入口は、今日の一文から作れます。

