ミーティングで「だいたいこんな感じで」と合意して、実装を進める。
2週間後、画面を見せたら「そんな話じゃなかった」と言われる。
Web制作17年。何度もありました。

つい、こう思ってしまう

相手が嘘をついている。
自分の説明が悪かった。
どちらかが悪い。
正直、最初の数年はそう思っていました。
怒りか反省か、どちらかに振れる。
でも同じことが別のクライアントでも起きます。
人が変わっても構造が同じなら、人の問題ではないかもしれません。
構造仮説:「詰める人」がいなかった

口頭で合意した。
でも、誰も「これで確定ですね?」と固めなかった。
制作側は「了解しました」で作り始める。
クライアント側は「まあそんな感じで」のつもり。
両者の頭の中にある完成像は、たぶん最初からずれています。
問題は嘘でも説明力でもなく、確定プロセスの不在かもしれません。
分解すると3つ抜けている

1. 書面化されていない
口頭合意は記憶です。
記憶は変わります。
議事録やチャットのログとして残っていなければ、両者とも「自分の記憶が正しい」と思います。
2. 確認フローがない
「これで進めます」という宣言と、相手の「OK」が揃って初めて確定です。
片方だけでは合意ではありません。
3. 役割が未定義
誰が議事録を書くのか。
誰が確認を取るのか。
決まっていなければ、誰もやりません。
この仮説が成り立つ条件

口頭やチャットで仕様を決めている場合です。
契約書にスコープが明記されていて、変更管理フローがある現場では起きにくい。
つまり、フリーランスや小規模案件ほど発生しやすい構造です。
私の場合、議事録を必ず書いてチャットで送る、仕様変更はタスク化して追加見積もりを出す、この2つを仕組みにしたら消えました。
意志の問題じゃなく、仕組み化の問題です。
観測ドリブンで運用を育てるのと同じで、感情ではなくプロセスを見る。
完璧な仕組みじゃなくていいから、まず議事録を1通送るところから始めるだけで変わります。
問題は人ではなく、確定プロセスの不在かもしれない。
