「何を商品にすればいいかわからない」
副業を始めたい、自分の商品を持ちたい。
そう思ったとき、多くの人が最初につまずくのがこの問いです。
私も同じでした。
何か特別なスキルがあるわけでもない。
誰かに教えられるほどの専門知識もない。
「自分には商品にできるものがない」と思っていました。
でも振り返ってみると、私が今「商品」と呼んでいるものは、どれも最初から商品として作ったものではありませんでした。
売ろうとしなかった記録が、気づけば残っていた。
残ったものが、結果として価値になっていた。
今日は、そんな3つの実例を振り返ってみます。
実例1:思考ログがアプリになった

仕事で迷ったとき、何を基準に判断したかをメモしていました。
売るためではなく、単に「また同じことで悩みたくない」から。
続けていると、「毎回同じこと考えてるな」と気づきます。
それなら、判断のパターンをツールにした方が楽だと思い、自分用の小さなアプリを作りました。
売るつもりはなかったのですが、毎日使っているうちに手放せなくなりました。
これが「残るもの」だったんだと、後から気づいたのです。
5つのパターンで紹介した「小さなツール型」がまさにこれです。
自分が使い続けるものは、他の誰かにも価値があることが多いです。
実例2:判断基準が記事になった

なぜその判断をするのか。なぜ「正解を決めすぎない」のか。
仕事で繰り返し考えていたことを、自分の思考整理のために文章にしていました。
誰かに教えるためではなく、自分の頭の中を言語化するため。
それがブログ記事になり、シリーズになりました。
読んでくれる人が増えたのは、後からついてきた結果です。
「売れる商品」を考えすぎて動けなくなった人へで書いた通り、「売る」を目的にすると手が止まります。
でも「残す」を目的にすると、自然に続きました。
実例3:失敗記録が体験共有になった

失敗した判断、遠回りしたプロセス、途中でやめた試み。
これらを記録していたのは、自分が同じ失敗を繰り返さないためでした。
ところが、成功談より「途中のログ」の方が、他の人にとって意味があるようです。
うまくいった話より「迷った過程」の方が反応がありました。
失敗の記録は、思った以上に価値を持っています。
「残るもの」のメカニズム
3つの実例に共通していたのは、こんな流れでした。
- 売ろうとしないから、続く
- 続くから、精度が上がる
- 精度が上がるから、価値になる
最初から「売れるもの」を作ろうとすると、売れなかったときにやめてしまいます。
でも、自分のために続けていることは、売れなくても続きます。
続けた結果として残ったものが、振り返ってみると商品になっていました。
「商品がない」と思っている人へ
「まだ商品がない」と思っている人は、実は一番”商品に近い場所”にいるのかもしれません。
すでに何かを続けていて、まだ商品にしようと思っていない。
その状態が、むしろ「残るもの」を生み出しやすい環境だからです。
3つの質問で書いたように、日々のメモ、繰り返し考えていること、失敗の記録。
その中に、気づいていない「残るもの」があるかもしれません。
商品は「作るもの」でもありますが、続けた結果として「残るもの」でもあるのだと思います。
参考になれば幸いです。

