リリース報告:Diff Pro Maxを公開しました
昨年、個人開発アプリ「Diff Pro Max」を公開しました。
開発期間は約6ヶ月。AIをがっつり使って、ようやくリリースまでたどり着けました。
今日の記事は「アプリ紹介」ではなくて、「どうやってリリースまでたどり着けたのか」という流れの話をしていこうと思います。

リリースできたこと自体にかなり驚き
正直に言うと、リリースできたこと自体にかなり驚いています。
過去に何度も個人開発を始めては途中で止まり、そのまま消えていった経験がありました。
AIのおかげというのももちろんあるのですが、振り返ってみると、今回違ったのは、「進む仕組み」と「止まっても戻れる設計」をしていたことでした。
6ヶ月の開発で何が起きていたか

1日1時間程度の短時間の積み重ねで
本業がある中での個人開発です。
使える時間は限られていました。
最初は「週末にまとめてやろう」と考えていましたが、それでは絶対に続かないことを過去の経験で知っていました。
そこで採用したのが、30分メソッドの考え方です。
1日30分〜1時間、必ず何かを進める。
量より頻度を優先しました。
この「短時間でも毎日触る」という習慣が、結果的に6ヶ月の開発を支えてくれました。
何度も止まった、でも戻ってこれた理由
6ヶ月の間、何度も開発が止まりました。
仕事が忙しい時期、体調を崩した週、単純にモチベーションが消えた日々。
1週間以上コードを書かない時期もありました。
しかし、止まるたびに戻ってこれました。
これは偶然ではなく、止まりながら進むで書いた「中断を前提にした設計」をしていたからです。
具体的には、毎回の作業終わりに「次にやること」を必ず書き残していました。
戻ってきた時に「何をすればいいか」が分かる状態を作っておく。
これだけで、復帰のハードルが劇的に下がりました。
途中迷宮入りして、electronというフレームワークからtauriというものに置き換えたとき、一番きつかったのですが、
それでもクリアできたことは自信につながっています。
一番難しかったこと:リリースの判断

「完璧になってから出す」という呪縛
開発で一番難しかったのは、実はコーディングではありませんでした。
「いつリリースするか」の判断です。
機能を追加するたびに「これも必要かも」「あれも入れたい」と要件が膨らんでいきました。
気づけば「完璧になってから出そう」と考えている自分がいました。
これはまさに隠れた完璧主義で書いた罠でした。
「質を高めたい」という一見まっとうな理由で、実際には「出すのが怖い」という感情を隠していたのです。
「完成」から「公開」へ定義を変えた瞬間
転機は、リリースの定義を変えた瞬間でした。
「完成してから出す」ではなく「出してから直す」。
リリースを「完成」ではなく「公開」と捉え直しました。
最低限動くものができたら出す。
足りない機能は後から追加する。
バグがあれば直す。
そう決めた瞬間、急に動けるようになりました。
実際、リリースした時点で「まだ足りない」と思う機能はいくつもありました。
しかし、それでいいと割り切りました。
現在では、3回のアップデートを施し、機能もリリース当時から増加できています。
シリーズで語ってきたことは個人開発の経験から

30分メソッドは本当に機能したか
短時間でも毎日触ることで、コードの文脈を忘れにくくなりました。
週末だけ長時間やるより、毎日30分〜1時間の方が圧倒的に効率が良かったです。
また、習慣の仕組みで書いた「やる気に頼らない設計」も機能しました。
「朝起きたらまずエディタを開く」という行動をトリガーにすることで、気分に関係なく開発を始められました。
言語化と「止まりながら進む」の効果
開発中、何度も迷いました。「この機能は本当に必要か」「このUIでいいのか」。
そんな時に助けになったのが、言語化メソッドで書いた「まず言葉にする」習慣でした。
迷った時は、とにかく今の状況と選択肢を書き出します。
書くことで頭が整理され、判断ができるようになりました。
Diff Pro Maxについて(簡単に)




せっかくなので、作ったアプリについても少しだけ触れておきます。
Diff Pro Maxは、ファイルの差分を比較するMac/Windows対応のデスクトップアプリです。
対象は、テキスト、画像、音声、動画など新旧のファイルを比較して差分をわかりやすく表示されます。
例えば、2つのテキストを入力すると、どこが違うかをハイライト表示してくれます。
また、特定のフォルダから、ファイルを抽出する機能もあります。
これは、特手のフォルダの中でここ一週間のうちに作成されたり、変更されたりしたファイルだけ抽出するというものです。
なぜこれを作ったかというと、普段から私は、プログラミングをするケースは比較的おおいのですが、プログラマやエンジニアはこのような新旧の比較を常日頃からよくやります。
技術者であれば馴染みがあるのですが、ソースコードを書く機会がない人からするとかなり難しく見えるものです。
しかし、何らかのファイルを比較するケースって、どの職種でもよくあることですし、エンジニアやプログラマが使っている便利なものをそうでない人に届けたい。そんな思いでつくりました。
ファイル抽出機能は自分が欲しかったからです。
お気に入りで、ずっと使っていた同等のアプリがあったのですが、数年前に開発終了してしまった経緯があり。
それで作りました。
興味ありましたらみてみてください!
まとめ:完璧より完了を選ぶ
6ヶ月かけてアプリをリリースできた理由を振り返ると、結局は「仕組み」でした。
- 1日30分〜1時間、毎日触る習慣
- 止まっても戻れる「次にやること」メモ
- 「完璧」ではなく「公開」をゴールにする考え方
技術力よりも、これらの仕組みの方がはるかに重要でした。
個人開発で完成までたどり着けない人は多いと思います。
自分もずっとそうでした。
しかし、「完璧を目指さない」「止まることを前提にする」という発想転換で、ようやくリリースまで到達できました。
完璧を目指さなくていい。
出せる状態を作る仕組みを持つこと。
それがこの6ヶ月で学んだ一番大きなことです。
