迷ったら整理か、リセットか – Claude Code の /compact と /clear を使いこなす判断軸

会話が長くなると、なぜか噛み合わなくなる問題

Claude Code を日常的に使っていると、こんな経験はありませんか。

最初はスムーズにやり取りできていたのに、会話が長くなるにつれて、だんだん回答がズレてくる。

「さっき言ったはずなのに」と思いながらも、止めどきが分からず、ズルズルと続けてしまう。

この問題を解決するのが、/compact と /clearという2つのコマンドです。

ただし、どちらを使うべきかの判断に迷う人も多いのではないでしょうか。

今回は、この2つのコマンドを使いこなすための判断軸をお伝えします。

Claude Codeの/compact と /clear の役割の違い

まず、それぞれの基本的な役割を整理しておきましょう。

`/compact` は、これまでの会話を要約して圧縮するコマンドです。

文脈は保持したまま、冗長な部分を削ぎ落とします。

トークン使用量を抑えつつ、議論の流れを維持したいときに有効です。

一方、`/clear` は会話履歴を完全にリセットするコマンドです。

Claude は直前までのやり取りをすべて忘れ、まっさらな状態から再スタートします。

どちらも「会話を整理する」という目的は同じですが、アプローチがまったく異なります。

この違いを理解することが、適切な使い分けの第一歩です。

判断基準は「情報過多」か「前提ズレ」か

では、どちらを選べばいいのでしょうか。

私が実践している判断基準は、シンプルです。

「情報過多」なら `/compact`、「前提ズレ」なら `/clear`

会話が長くなって回答が散らかってきたとき、その原因は大きく2つに分けられます。

ひとつは「情報過多」。

議論の中でさまざまな話題が出てきて、Claude が処理すべき情報量が多くなりすぎている状態です。

この場合、本質的な部分は正しく理解されているので、要約によって整理すれば解決します。

`/compact` の出番です。

もうひとつは「前提ズレ」。

会話の途中で方針が変わったり、最初の説明が不十分だったりして、Claude が誤った前提のまま話を進めている状態です。

この場合、いくら要約しても誤った前提は残ります。`/clear` でリセットし、正しい前提から説明し直す方が早いのです。

/clear を「前進の選択肢」として捉える

正直に言うと、以前の私は `/clear` を使うのが怖かったです。

「せっかくここまで話したのに、全部消えるのはもったいない」と思い、噛み合わないまま会話を続けていました。

転機になったのは、ある機能実装で30分以上やり取りしても解決しなかったときのことです。

思い切って `/clear` を実行し、「何を作りたいか」「現在の状態」「期待する動作」の3点だけを整理して伝え直しました。

結果、10分で解決しました。

この経験から、考え方が変わりました。

`/clear` は「失敗のリセット」ではなく「前進の選択肢」なのです。文脈を守ることより、思考を前に進めることの方が大事。

長い会話履歴は資産ではなく、ときに負債になります。

立ち止まって問う習慣を

会話が噛み合わなくなったと感じたら、まず立ち止まって自分に問いかけてみてください。

「今起きているのは、情報が多すぎる問題か。

それとも、そもそもの前提がズレている問題か」

この問いに答えられれば、`/compact` と `/clear` のどちらを選ぶべきかは自然と決まります。

迷いが整理されると、次の一手も明確になるはずです。

Claude Code との対話は、思考の整理でもあります。

コマンドを使いこなすことは、自分の思考を前に進める技術を磨くことでもあるのです。

参考になれば幸いです。

参考文献