動画撮影用ズームレンズの選び方:α7C所有者の実体験から

はじめに:単焦点レンズから動画撮影への挑戦

2021年5月にSONY α7Cを購入し、約8ヶ月間写真撮影を楽しんできました。マニュアルフォーカスの単焦点レンズで風景や街角スナップを撮影し、Lightroomで現像する。そんな写真撮影の楽しみ方が定着してきた矢先、新たな課題に直面することになりました。

動画撮影で感じた単焦点レンズの限界

写真撮影を楽しんでいた私ですが、最近動画撮影にも興味を持ち始めました。ところが、写真では気にならなかった単焦点レンズならではの制約が、動画撮影では大きな課題となっています。

フォーカスの難しさ

特に苦労しているのが、マニュアルフォーカスでの撮影です。動きのある被写体を追う場合、常に正確な距離感を保ちながらピントを合わせ続けなければなりません。これは想像以上に難しい作業でした。

表現の単調さ

単焦点レンズでは画角が固定されるため、映像にダイナミックさやメリハリを出すことが困難です。被写体との距離を変えることでアングルを変化させられますが、それには自分自身が動く必要があり、安定した撮影の妨げとなってしまいます。

撮影に集中できない

マニュアルフォーカスでの撮影は、常にピント合わせに気を配る必要があります。その結果、肝心の構図や演出に集中できず、せっかくの撮影機会を十分に活かしきれていない状況です。

プロの方々は、これらの技術的な制約を上手くコントロールして素晴らしい映像を作り出しているのでしょう。しかし、私のような初心者が気軽に動画を楽しむには、もう少し撮影のハードルを下げる必要があります。

そこで辿り着いた答えが、オートフォーカスとズーム機能を備えたレンズの導入です。被写体との距離感を柔軟に調整でき、かつ正確なピント合わせを自動化できれば、もっと自由な表現が可能になるはずです。

現状の課題整理

  • マニュアルフォーカスでの動画撮影の難しさ
  • 被写体との距離感の維持が困難
  • 単調な画角による表現の制限
  • 撮影に集中できない技術的な制約

動画撮影用レンズの選定ポイント

私にとって次のレンズ選びは、「写真も撮れる動画用レンズ」という新しいチャレンジです。これまでの単焦点レンズによる写真撮影では味わえなかった自由な表現を、動画撮影を通じて追求していきたい。そんな思いが、今回のレンズ選定の原点にあります。

写真撮影では不満のない現在の機材構成ですが、動画撮影という新たなフィールドに踏み出すためには、以下の機能が必須だと考えています:

必須条件

  1. オートフォーカス機能搭載
  2. ズーム機能搭載
  3. できれば手振れ補正機能付き

候補レンズの詳細比較

SONY FE 24-105mm F4 G OSS

SONYの純正レンズということもあり、α7Cとの相性の良さに惹かれています。

また、24mmという広角からの画角は、風景や街並みの撮影において新しい表現の可能性を感じさせてくれます。

動画撮影初心者の私にとって、安心感のある選択肢という印象です。

メリット:

  • 純正レンズならではの優れたAF性能
  • 内蔵手振れ補正
  • 広角24mmからの画角
  • 安定したF値

デメリット:

  • 高価格帯
  • 77mmフィルター径(既存の49mm/67mm流用不可)
  • 望遠域が物足りない可能性

TAMRON 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXD

価格面での魅力に加え、200mmまでカバーできる焦点距離は大きな誘惑です。また、

すでに持っている67mmのフィルターが使えるというのも、実際の運用を考えると非常に魅力的なポイント。

サードパーティレンズながら、この価格帯でここまでの機能を詰め込んでくれているのは、とても興味深い選択肢です。

メリット:

  • コストパフォーマンスの高さ
  • 200mmまでの幅広いズーム域
  • 67mmフィルター径(既存品流用可能)
  • 大口径F2.8(広角側)

デメリット:

  • 手振れ補正機能なし
  • サードパーティレンズ
  • 可変F値

まとめ:動画撮影を軸にした選択のポイント

正直なところ、両方のレンズに強く惹かれています。純正レンズの信頼性を取るか、コスパと望遠域を取るか。

この選択は、私にとって初めての動画撮影用レンズ選びという意味でも、とても重要な決断になりそうです。

今は迷いながらカートに入れては消す日々ですが、この迷う時間も実は楽しんでいるのかもしれません。

ただ、本質的には「もっと自由に動画を撮りたい」という思いが原点にあることを忘れずに、選択していきたいと思います。

  1. 予算に応じた優先順位付け
  2. 撮影スタイルとの相性
  3. 既存レンズとの相互補完性
  4. 将来的な拡張性

現時点では手振れ補正の有無が大きな判断材料になりそうです。動画撮影の比重が高いならSONY純正、予算を抑えつつ望遠域も確保したいならTAMRONという選択肢が見えてきます。

追伸

迷いに迷った結果、Tamron 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXDを購入しました。

【購入】Tamron 28-200mm F/2.8-5.6 Di III RXD